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フィンランド・デザイン
by mysuomi
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フィンランド人の男っぷり。
最近面白い映画を観たので皆様にお話したくて書きます。

映画のタイトルは『Rööperi』。現在公開中の作品です。
Rööperi(ローペリと読みます。)はスラングでヘルシンキ市中心部のPunavuori(プナヴオリ)地区を意味する言葉です。タイトル通り、Rööperiで生きる主人公Krisu(クリス)の人生を中心に1955年から2005年までの時代が描かれています。あまり筋を明かすことはしたくないので曖昧な表現になってしまいますが、ちょっと説明しますね。

50,60,70年代のRööperiはいわゆるギャングのアジトがあり、あまり治安の良い場所ではありませんでした。(今はオシャレなブティックやデザインショップが並ぶ楽しいエリアですが。)このエリアで密造酒などの裏ビジネスを興して活躍したKrisuとその家族、そして彼を支え続けた親友Tomppa(トンッパ)、彼のビジネス、家族を含めた彼の人生が交差しながらストーリーが進んでいきます。

これ、簡単に言ってしまうとギャング映画です。私が観に行った理由も、ギャング映画が好きだから。でも、よく観るイギリスのスタイリッシュなギャング映画を想像しながら観に行ったら、あらあらびっくり。これまで観た作品とはちょっと違っていました。

「かっこいい!」という爽快さもありながら、私は「ふーん。。」と納得&感心の連続。

なぜかというと、歴史や文化的背景にとても忠実に作られた作品だったからです。

毎週かもめ食堂ツアーでお客様と歩くPunavuori(プナヴオリ)の通りが昔の姿で写っていたり。
バーで話をしながら登場人物が手に持つビアジョッキがOiva Toikka(オイヴァ・トイッカ)デザインだったり。
ヴィンテージデザインショップやハンナさんの家で「いいなー。」と見ていたEsteri Tomula(エステリ・トムラ)デザインの食器でご飯を食べているクリスマスの食卓が写っていたり。
登場人物の「成功の証」として出てくる素敵な一軒家には、アールトツアーでご紹介しているAlvar Aalto(アルヴァ・アールト)のランプが写っていたり。

ストーリーとはまた別の部分で、楽しめる要素が満載です。映画館に入ったとたんにタイムスリップした気分でフィンランドの日常を疑似体験できるわけですからね。


デザインの面以外で、私の「へえー。」ボタンを押したのは出てくる登場人物の男っぷり。
今でこそ「男女平等の国」というイメージが比較的強いフィンランドですが、もちろんその背景には様々な歴史があるわけです。そこを、この映画は無視することなく丁寧に描いています。

社会問題となったアルコール中毒の影でフィンランドの家族はどんな風に生きていたのか。
ビジネスで成功を収めた男性は家でどう振舞っていたのか。
女性はどんな役割の中で生きていたのか。
これ、全部描いてあります。

特に、成功を重ねていくTomppa(トンッパ)が愛する妻Monika(モニカ)のためにしてあげる内容、そしてそれを誇りとする彼の姿は印象的でした。思わず映画を観終わった後に、友達とTomppaの真似をし合ってふざけてしまったくらいです。笑。

この男性像。
どことなく「オレについてこい!!」と家族を引っ張る一家の大黒柱としての日本の男性像にも近いものがあって「あれー。同じだ。」と。

ちなみに、今の私の周りにこういう男性は少ない気がします。(今の日本にも少ないのかもしれませんが・・。)

そして、映画の最後では時代の移り変わりと共に世代交代が進む中、若い世代に対するKrisu、Tomppa達の強い姿勢も描かれます。
私は中年の男性になったことがないので気持ちを想像するくらいしかできないんですが、実際中年代以降の男性が観たら、このシーンは気持ち良いんじゃないかなと思います。いわゆる「フィンランド人の中年男性がガッツしそうな男気」ですね。

もちろんドキュメンタリーではありませんので主観も多少は入っていると思います。それを差し引いても、唸ってしまう素晴らしい男っぷりでした。

Krisu役のPeter Franzén(ピーター・フランゼン)、Tomppa役のSamuli Edelmann (サムリ・エデルマン)はどちらもかっこいいですし。敵であるKorppu役を演じるJasper Pääkkönen (ヤスペル・パーッコネン)はかわいらしいですし。


映画館を出た後は、なんだかフィンランドのことが少し分かったような気になって、ますますこの国に魅力を感じました。

セリフはフィンランド語、字幕はスウェーデン語なのでストーリーに追いつくのは難しいかもしれませんが、画面を眺めに行くつもりでいらっしゃるには非常にオススメの映画です。

ヘルシンキ市中心部の映画館では現在下記で上映中です。

Tennispalatsi (テニスパラツィ)
住所:Salomonkatu 15, 00100 Helsinki
アクセス:カンッピショッピングセンターの北側。

Kinopalatsi(キノパラツィ)
住所:Kaisaniemenkatu 2, 00100 Helsinki
アクセス:ヘルシンキ中央駅から東側に向かってすぐ左手。

※上映期間等は変更の可能性がありますので、事前にご自身でお調べになることをおすすめします。


最後に。
男っぷりについて書いていて「はっ!」となったので追加します。

マイスオミの春限定ツアー。
エコワークショップツアーに続いて第二弾が先週から発売開始になっています。
第二弾はレディース イヴニングツアー

女性限定で、フィンランドに暮らすシングル女性のライフスタイルをご一緒に楽しんでいただくツアーです。おいしいディナーに楽しい会話。そしてこの国で「女っぷり」を発揮しながら生きていく秘訣を当日のホストから学びます。(「女っぷり」ってどうしても言いたくて結構無理矢理使いました。はは。笑。)

皆様のご参加をお待ちしています!


男っぷりや女っぷりについてのお写真がありませんでしたので、昨日撮影したお写真を。

真っ青な空と。
フィンランド人の男っぷり。_a0071240_432346.jpg


真っ白な地面。
フィンランド人の男っぷり。_a0071240_4324971.jpg


ここ最近気温は-10℃から-5℃くらいの間をうろちょろしていて結構冷えますが、光があると爽快です。

国旗どおりの気持ちの良い休日でした。
by mysuomi | 2009-02-16 23:57 | MY SUOMI NEWS!
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