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フィンランド・デザイン
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フィンランド語は難しい?

モイ!

マイスオミのラウラです。

マイスオミブログではこうしていつもフィンランド語で挨拶の言葉を書いていますが、「モイ」以外に皆さんが知っているフィンランド語はありますでしょうか。

「サウナ」という言葉はきっと分かりますが、実はフィンランド語「sauna」からの外来語なんです。

日本の雑貨屋さんの名前でもある「ありがとう」を意味する「Kiitos」(キートス)、弊社名の「フィンランド」を意味する「Suomi」(スオミ)...

フィンランド語だと思われがちな「ムーミン」は、実はスウェーデン語で、フィンランド語では「ムーミ」(Muumi)と言います。

フィンランド語は難しい?_a0071240_10005068.jpg

左上:Kuppi(クッピ)、右上:Kakku(カック)、左下:Sauna(サウナ)、右下:Kukka(クッカ)

世界中で一番難しい言語と言えば、フィンランド語が挙げられることがあります。

果たしてそこまで難しいのか。

一般に比較する項目として「語順、語形変化、表記、発音」が挙げられますが、この4つからして日本人にとってのフィンランド語はいかがでしょうか。


始める前に言っておきますが、フィンランド語の母語話者として書いていますので、フィンランド語を学習されている方やブログの読者様は少し違う風に感じられているのかもしれません。遠慮なく、率直なご意見をお聞かせください!


では、まず「語順」ですが、日本語とかなり違いますので、難しいと感じる人もいらっしゃると思います。しかし、次に説明する語形変化のおかげで、語順が多少間違っていても意味は通じますので、初級フィンランド語学習者でも間違いを恐れずにどんどん話すといいです。

次に、語形変化についてです。

フィンランド語の名詞・動詞の変化は非常に複雑で難しいと言われます。母国語としてフィンランド語を話している私もそう思ったりしますので、「難しい」と言われるとあまり驚きません。


語形変化で厄介なのは、フィンランド語、ハンガリー語などのウラル語族に多い場所や移動に関する「格」です。格とは、例えば名刺の形を変えることによって、主語・目的語、行為の行なわれる場所・物体の所有者など、意味的関係をその名詞を含む句が持っていることを表す語尾です。


フィンランド語には14つの各がありますが、例えば「学校で」というのは、学校を意味する「koulu」という言葉に「ssa」か「lla」の各をつけて、

「koulussa」 「koululla」になります。


しかし、変化が多いと同時に、ロジックに沿っていて、学べば学ぶほど難しくなるという言葉ではありません。英語はどんどん難しくなっていく気がします。


では、次に発音、そして表記についてですが、日本人にとっては非常にやさしいと思います。


フィンランド語はアルファベットを使う言語で、英語のアルファベットの他に、ウムラウト2文字 (Ä Ö)があるだけで、その発音もそこまで難しくないと聞いています。「U」と「Y」の発音がうまく区別できないというのは聞きましたが。

そして何といってもフィンランド語は「ローマ字読みをすればいい」という言語として日本人にとっては非常に発音しやすく、有難い言葉だと思っています。

例えば、フィンランド語からの外来語である「サウナ」。フィンランド語でも全くそのまま「サウナ」と発音します。

個人的な意見かもしれませんが、言語の本当の難しさは、言語の形、文法や語彙よりも、その国、文化、そして言語特有の慣用表現や、文化的背景などではないでしょうか。つまり、その国の文化がある程度理解していないと、いくら文法的に正しくても失礼なことを言ってしまったり、不自然な言葉を使ったりします。

日本語は常に回りを見て、状況・人間関係を判断し、適切な丁寧度を選ばなければなりませんので、社会文化的背景が十分理解していないと、恐ろしいことになります。いくら丁寧な言葉でも、丁寧すぎても冷たい、敬語を間違えば失礼、というのは日本語の難しさだと思います。

しかし、幸いなことにフィンランド語は丁寧度はそこまで重視されていなく、丁寧度を間違って失礼な言葉を言ってしまう恐れはほとんどないと言っていいと思います。


また、フィンランド人は外国人がフィンランド語ができるとはほとんど誰も期待していませんので、少しでもできると「すごい!」「上手」と言ってくれます。

ただ、フィンランド語が期待されないことの裏面にはすぐに英語で話そうとする、英語に切り替えるというフィンランド語学習者にとって不利なことがあります。従って、フィンランド語をマスターしたい人にとって、英語は障壁になる可能性があります。逆に言えば、英語ができなければフィンランド語で話すしかありませんので、フィンランド語は早く上達するかもしれません。

しかし、しつこくフィンランド語で話続けば相手もきっとフィンランド語で答えてくれますので、この英語を使おうとする傾向を意識して努力すれば問題はないと思います。

繰り返しになりますが、この記事はフィンランド語の母語話者として書いていますので、フィンランド語を学習されている方やブログの読者様は少し違う風に感じられているのかもしれません。率直なご意見、ご感想をお待ちしております!


by mysuomi | 2014-09-01 09:49 | 文化
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