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フィンランド・デザイン
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アクセリのきのこ日記:その4 スッピロヴァハヴェロ
マイスオミブログ読者の皆様、こんにちは。
今日は僕、アクセリの番です。
Moi!(そのまま「モイ!」と読みます。「どうも!」というニュアンスの挨拶です。)

僕がこのブログに記事を書くのはそんなに頻繁ではなく、月に1回程度です。
昨日オフィスを出る時に、ヨシコにこう言われました。
「明日、ブログはアクセリの担当だからね。」

ええええええ!?
信じられませんでした。前回記事を書いてからもう1ヶ月が経っていたのですね。時間が経つスピードに気づくとびっくりすることがありますよね。
ということで、今月も書いてみたいと思います。ワクワク♪


先週末のことを書きます。
フィンランド最南部に位置する街、ハンコ(Hanko)に行きました。ここは僕の育った故郷です。両親は今でもここに暮らしているので、たまにこうして週末を使って二人に会いに行くのです。ヘルシンキから電車で2時間程の小旅行です。

ハンコで有名なものといえば、どこまでも続く長いビーチ。数㎞にもなります。ここを歩くとよく思い出すのは子供の頃のこと。友達と皆でこの海を泳ぐのが夏の楽しみでした。

こうした子供時代の記憶が体に染み付いているからか、今でも自分の中には海について強い気持ちがあります。それは海を離れては生きていけないという気持ちです。これからの人生で、海の無い街に暮らすことは僕にはできないと思います。だからこそヘルシンキは僕にぴったりの街なのです。


↓ハンコのビーチです。
アクセリのきのこ日記:その4 スッピロヴァハヴェロ _a0071240_21272882.jpg


おっと・・。
今回のブログはきのこ日記になるはずだったのに話が逸れてしまいましたね。
ハンコに戻った週末にも母ときのこを採りに行きました。これが今年最後のきのこ採りです。

僕たちが向かったのは森の中のあるエリア。数年前に兄が見つけて以来、家族みんなで秘密にしている特別なエリアです。ちなみに僕の兄もかなりのマッシュルーム狂。きのこに対する執着はウチの家系に流れる血なのかもしれません。笑。

だいたい10月になると、タッティ(tatti)やカンタレッリ(kantarelli)はまず見つかりません。キョロキョロ探すのはあのきのこ。スッピロヴァハヴェロ(suppilovahvero)です。

母国語ながら、長くて言いにくい単語ですね。フィンランド人はよく略してスッピス(suppis)と呼びます。例えば「スッピスケイット(suppiskeitto:ケイットはスープの意味)」とか「スッピスピーラッカ(suppispiirakka:ピーラッカはパイの意味)」とか。

↓スッピスです。
アクセリのきのこ日記:その4 スッピロヴァハヴェロ _a0071240_2129455.jpg


スッピロバハヴェロを探しているとかくれんぼをしている気持ちになってきます。 とにかく最初のひとつを見つけるのが難しいのです。それ以降は周りを探すと仲間がどんどん見つかるものなんですけどね。
「仲間が見つかり易い」というこの特徴こそ、スッピス探しの素晴らしいところ。運が良い日なら数時間で大きなかごがいっぱいになるほど効率良く見つけられるのです。

僕の母はスッピス探しの名人。一緒にきのこを探しに行くと、僕が10箇所見つける間に彼女のかごはすでにいくつか一杯になっている・・、という調子です。面白いのは彼女のすばしっこさ。笑。

「ここにはいくつかありそうねえ・・。」

とつぶやいているのを聞いて振り向くと、すでに地面に跪いてすごい速さできのこをかごに入れています。正直に言うと、やっぱり母に勝ちたい気持ちがあります。笑。だいたい毎回心の中で「今日こそは母より少しでも良いから多く採る!」と誓うのですが、これまで勝ったことは一度もありません。

せっかくなので森で生き生きとしている母の背中を一枚。
アクセリのきのこ日記:その4 スッピロヴァハヴェロ _a0071240_21474638.jpg


今回森を歩いている最中に母の記憶力の凄さを垣間見ました。

「もう少し森の奥まで行きましょう。」

と言う彼女について森の奥深くに進みました。確かに数箇所にちょこちょこっとスッピスがありましたが、いまいち彼女の言葉の意味が分からなかった僕。

しばらく歩くと突然母が、

「近いわ。」

と。

気がつくと僕たちの周りが全てスッピスでした。とにかくすごい量!どこもかしこもスッピス!美しい苔の中に静かに生えているスッピスは完璧な状態。あの日僕たちに見つけてもらうのを待っていたように採るベストタイミングでした。母に聞くとこの場所は昨年もこういう状態だったそうです。正確な場所を覚えていたことに驚きました。

それからは小一時間とにかくスッピスを採って、採って、そして採りました。笑。二人で持ってきたかごが全て一杯になっても、まだまだ地面いっぱいにあったスッピス。まだ採ろうと思えば取れましたが、かごが重すぎたので帰ることにしました。

最近覚えた日本語「ケッコウデス!」はまさにあの時にぴったりの言葉だったかもしれません。笑。


さて。
あの日のきのこ採りでどれくらいのきのこが取れたか皆様想像がつきますか?
なんと!40リットルもあったのです。今年の新記録!シーズン最後にふさわしいきのこ採りになりました。

↓きのこを採っている最中の僕のかごです。
アクセリのきのこ日記:その4 スッピロヴァハヴェロ _a0071240_2131557.jpg



翌朝のことも付け足しておきましょう。
朝目が覚めると、キッチンから母の声が。母はフードケータリングの会社を経営しているので確かに料理は得意なのですが、なんと早朝からさっそくスッピスピーラッカ(スッピロヴァハヴェロのパイ)を焼いていたのです。しかも1皿でなく5皿も!キッチンはパイ工場のようでしたよ。笑。

もちろんランチはスッピスパイ。とてもおいしかったです。残りは冬に食べられるように冷凍庫へ。今からすでに食べるのが楽しみです。笑。

↓スッピロヴァハヴェロピーラッカ(Suppilovahveropiirakka)です。
アクセリのきのこ日記:その4 スッピロヴァハヴェロ _a0071240_21313839.jpg

by mysuomi | 2009-10-21 21:31 | ライフスタイル
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