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フィンランド・デザイン
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ゲルベラ!
ヨシコです。

今年2月にこちらのブログでご紹介した季節限定アイススケートリンクのお話を覚えていらっしゃいますか?

情けない顔の私がへっぴり腰で滑っていたあのスケートリンクがあった場所、先週はこんな感じでした。
ゲルベラ!_a0071240_22423729.jpg


緑とお花の黄色、白、ピンク、赤、オレンジが目に飛び込んできます。空の青い色も加わって、なんだかぐーっとエネルギーがこちらに伝わってくるような生命力がみなぎる空気です。

ヘルシンキ中央駅の東側広場に突然出現したこの緑たちの正体はこちら。
ゲルベラ!_a0071240_224312.jpg

ガーベラ(gerbera:ゲルベラとよみます。)です。

10万本のガーベラで作られた迷路(labyrinti:ラビュリンティに近い音です。)のアート。あまりに大規模で地上からでは様子をお伝えできなかったので、新聞の力を借ります。

2009年7月17日金曜日付け、ヘルシンギンサノマット紙(Helsingin Sanomat)より、Mika Ranta(ミカ・ランタ)氏撮影の掲載写真を撮影してみました。

ゲルベラ!_a0071240_22432374.jpg


ね?
迷路ですよね。かなり巨大なアートです。
私も歩いてみましたが、ウロウロしながらガーベラに囲まれていると理由もなく気持ちがゆるゆるして楽しくなってくる、そんな不思議な場所でした。

このアートを手がけたのは、アーティストKaisa Salmi(カイサ・サルミ)氏。上述の新聞にて、今回の作品に込めた思いを話していました。

「『こういうだだっ広い空間は、早く通り抜けてしまいたいと思うのが普通』とよく耳にするけど、こんな空間ならなかなか立ち去り難くなるでしょう。」
(新聞からSalmi氏の発言を抜粋、日本語訳したものです。)

確かに!
一番最初に掲載したお写真をご覧頂いてもすぐに分かりますが、まるでお花の蜜を吸いにくる蜂のように、たくさんの人々がどこからともなくこの迷路に吸い寄せられ、集まってきていました。ゆっくり歩いたり、写真を撮ったり、傍らで太鼓を叩いたり、ぼんやり座っていたり・・。

お花の力ってすごいですよね。
それをアートにしたSalmi氏もすごい。

私もたくさん写真を撮りましたが、気に入っているのはこちら。
ゲルベラ!_a0071240_22441349.jpg

休憩しているお姉さんの頭にもお花。笑。


このアートは7月13日から17日までの作品だったのですが、17日午前8時の終了と同時にガーベラの鉢植えを自由に持って行って良いことになっていました。ガーベラは私も大好きなお花ですし、

「一鉢貰いに行こうかな。オフィスに行く前に8時ぴったりに貰いにいけばちょうどいいかな。」

なんて呑気に構えていたのですが・・・。

翌朝広場に行ってみるとすでに一本のガーベラも残っていませんでした。驚。(一度オフィスに寄ってから広場に向かったので確かに8時は過ぎてはいましたがそんなに時間は経っていなかったと思います。)清掃車がガーガー動いている広場に立ち尽くし、呆然。驚きすぎて写真を撮るのを忘れました。。。

翌日2009年7月18日付けのヘルシンギンサノマット紙(Helsingin Sanomat)によると、すでに7時にはたくさんの人々がお花を貰いに来ていたそうです。中には6時半にすでに待っていた方もいらしたそうで、ますます驚きます。笑。

この紙面ではちょっとほっこりするお話も紹介されていました。
広場の近くでお仕事をされている建設現場の方が、朝この広場から手押し車でガーベラの鉢をいくつか現場に持って行き、飾ったというお話です。

お写真はこちら。Markus Jokela(マルクス・ヨケラ)氏撮影の一枚が掲載されている紙面です。
ゲルベラ!_a0071240_22555216.jpg


現場監督のMikko Pirinen(ミッコ・ピリネン)氏の発言。

「コンクリートの現場は一面グレーだし、埃っぽいし。あの広場から少し花を貰ってこようと思い立ったんだ。仕事場の空気はいっぺんにガラッと変わったよ!」
(新聞からPirinen氏の発言を抜粋、日本語訳したものです。)


こういう「ちょっと嬉しいこと」って大切ですよね。
思えば私もあの迷路を歩いて幸せな気持ちを味わわせてもらいましたし。きっとたくさんの人がお花に癒されたことでしょう。

来年もこういうアートが出現しないか楽しみに待とうと思います。
次回はもうちょっと早く鉢を貰いに行きます。笑。
by mysuomi | 2009-07-21 22:47 | ヘルシンキ
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