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フィンランド・デザイン
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マイスオミ株式会社
ヘルシンキを拠点に、
フィンランドのデザインや建 築・ライフスタイルに興味をお持ちの皆様へ日本語のガイドツアー、その他様々なサービスをご提供する会社です。
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温かい夜。
年をまたいでしまうのですが、昨年末にあった素敵な出来事について書きますね。

ある日プライべート用のメールを開くとアクセリから「船にようこそ!」というタイトルのメールが・・。

アクセリが特別船や海が好きだというわけではないはずなので、「??」となった私。しかも宛先の欄にものすごい数のメールアドレスが打ち込んであったので、ますます「???」は深まるばかり。

メールを読んでようやく分かったことなのですが、これは誕生日パーティの招待状でした。
パーティを船の上ですることにしたために↑のタイトルとなったわけです。

アクセリはこの時点で30歳の誕生日を迎える直前。

フィンランドでは、20歳、30歳、40歳・・、と区切りの良い歳に大きなパーティをしてお祝いをすることが頻繁にあります。たまに25歳同士で共同開催として「祝!たして50歳!!」というケースも見かけますが。笑。

日本でも還暦、古希、喜寿など長寿のお祝いは区切りが決まっていますが、こうして年代に関係なく区切りの良いところで盛大にお祝いするフィンランドの習慣が私にとってはとても新鮮で気に入っています。

そして。
これは国に関係なく私だけかもしれませんが、誕生日を迎える本人がセッティングをしてパーティをするところも私にとっては衝撃でした。

「自分の誕生日だから祝って!」という強引な印象があって以前は馴染めなかったのですが、こういうパーティに参加するうちにだんだんとその本当の意味が分かってきて、今ではすごく好きな習慣です。
この「本当の意味」を心から感じたのが、まさにこの船上パーティでした。


船は波止場に泊められた状態なので、クルーズをするわけではありません。でも行ってみるとその迫力にびっくり。とっても立派な船でした。

これが船のお写真。帰りがけに撮ったので、暗くてよく見えませんが・・。
温かい夜。_a0071240_22592479.jpg


マイスオミチームと一緒に船内に入ると、シャンパンを配りながら「キテクレテ、アリガトウゴザイマース!」と本日の主役アクセリの登場。嬉しいのか緊張なのか、いつもよりソワソワしてちょこまか動いている姿に笑ってしまいました。笑。

せっかくの主役と写真を撮りたくても、なにせちょこまかしているためにブレブレで全然ダメでした。笑。

シャンパンで軽く乾杯した後に、落ち着いてまわりを見渡してびっくり!
船の中は想像以上に広く、ずらーっと並んだテーブルにはすでにたくさんの人達がニコニコと座っていました。

これまた暗くてよく分からないですが、船内でくつろぐ人達の様子をパシャリ。
温かい夜。_a0071240_2301952.jpg


お料理はアクセリのお母さん手作りの家庭料理。
気取ったところが全く無い、本当に優しい味のお料理でした。

これはビュッフェテーブルの様子。
温かい夜。_a0071240_230437.jpg


よく見ると奥に山羊のような置物が。
これは12月のクリスマスシーズンに出まわる特別なデコレーション、オルキプッキ(olkipukki)。クリスマス前になるとクリスマスマーケットやハンドクラフトショップに並びます。
(それ以外の時期には残念ながらお店に並ぶことはほとんどありません。)
手作り感満載のオルキプッキはそれだけで温かい雰囲気を作ってくれますが、この日はたくさん集まった人達の笑い声と笑顔も手伝っていつもよりもっとほんわかと素敵に見えました。


お食事も進んでワイワイとなってきたところで主役のご挨拶。
声も届かないくらい広い会場では様々な年代の人々が男女問わずにニコニコと主役に耳を傾けています。

学校の同窓生たち。
昔の職場の友人たち。
その前の職場の友人たち。
マイスオミチーム。
趣味で知り合った友人たち。
家族。
親戚。

それぞれの繋がりを持つ人たちに向けて、順番に彼が「Kiitos.(キートス:ありがとうの意味です。)」と声をかけていきます。

一度、もう一度と「Kiitos.」が繰り返される度、この言葉がそのまま彼の生きてきた時間の積み重ねを表しているようにずっしりと重みをもって私の心に届きました。

挨拶の最後にはパーティの参加者が事前にこっそり連絡を取り合って用意した、ニューヨークへの旅費をプレゼント。ずっと「行きたい!行きたい!」と言っていたのでこれにはアクセリもびっくりでした。

たくさんの笑顔に囲まれて「え~!本当に?」と余計にちょこまかしているアクセリを眺めながら、「この人の人生の一部に加わることができて本当に幸せだな。」と心底思いました。


これが、自分で仕切る誕生日パーティの本当の意味なんだと思います。
自分の人生の一瞬一瞬に対して「ありがとう」と言う日。
自分の人生を作り上げている人達の顔を見て、出会えた幸せを噛み締める日。
10年に一度、こういう日があるって良いですよね。


あまりに居心地の良い空気に触れて帰れなくなってしまった私。
途中から船内のサウナに入り始めたアクセリ達に誘われながらも、結局お酒を飲みながら船の端っこでおしゃべりおしゃべり。じんわり幸せな気持ちでほわほわしていました。

結局船を閉める時間になるまで居座って、笑、最後はアクセリにもう一度心から「おめでとう。」と「ありがとう。」を伝えて帰りました。


最後にちょっと面白いお写真を。
ヘンナと一緒に船を出ると、すでに入口にチェーンがかかっていました。

温かい夜。_a0071240_2332381.jpg

閉じ込められたヘンナ。笑。
by mysuomi | 2009-01-26 23:03 | 文化
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