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フィンランド・デザイン
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非国民。
皆様、モイ!
よしこです。

SCOPEのユウジさん(☆)と同じく、非国民な私。

☆電子書籍スコウプ2月1日配信号「アジアカップの中継でタモリ倶楽部がやってなかった。」の件より。「タモリ倶楽部?」な方は、是非SCOPEさんのメールマガジン配信リクエストをしてみてください。面白いです。笑。



先週土曜日のこと。
「今日はオーストラリア戦!」という噂を耳にして「サッカー、観たい。」と興味が・・。私の中で天秤が激しく揺れ動きます。


天秤↓。

サッカー V.S. マッティ・ペッロンパー


結局、マッティ・ペッロンパーが勝ちました。

ちょうど土曜日の夕方(サッカーの試合時間と重なる時間帯)から、第10回ヘルシンキドキュメンタリー映画祭(1月25日~30日)の出品作品としてマッティ・ペッロンパーを題材にしたドキュメンタリー作品の上映があったのです。(Janne Kuusi監督『Boheemi Elää』)

非常に面白そうだったので行ってしまった、と。
だから非国民。笑。


先ほどから何度も出てきていますね、マッティ・ペッロンパー。特に後半部分が「ふざけてる?」という響きですが、苦笑、もちろんフィンランド語できちんとしたお名前です。ふざけていません。

Matti Pellonpää

伝説の俳優です。

70年代から90年代前半の映画、ドラマ、ラジオで大人気だった方ですが、日本ではアキ・カウリスマキ(Aki Kaurismäki)監督やミカ・カウリスマキ(Mika Kaurismäki)監督の作品に常連の俳優として知られているかもしれません。

私が一番好きな作品は、『愛しのタチアナ(Pidä huivista kiinni, Tatjana)』(1993年)。
「目が全てを語る」という彼の演技スタイルがばっちりはまっていて、見ているだけで悲しくなるのです。笑。例えるならば、子供のような、犬のような目。


笑えて、悲しい。
アキ・カウリスマキ作品の味をここまで出せる俳優はやっぱり彼しか居なかったのだと思います。


「居なかった」と書きました。
彼は44歳という若さで、1995年にこの世を去りました。

フィンランドに興味を持つようになってから彼の作品を観るようになった私にとって、彼はいつでも30-40歳の姿で登場する人物。今回のドキュメンタリーを観て、彼がこんなにも若く亡くなっていたことを初めて知りました。


この早すぎる死というのも、伝説の一部になっているのかもしれません。

フィルムで語られた彼の素顔は、俳優としての類稀なる才能や、たくさんの女性との自由な付き合い。そして、お酒に苦しんだ時期と、死の直前にようやくたどり着いた結婚という安息について。


彼はもうこの世に居ないわけですが、1本のフィルムを通じてたくさんの人々が語る「彼との時間」の断片が、彼の影を作って見せてくれるような、とても優しいドキュメンタリー作品でした。



人間はいつか亡くなって姿も形も無くなりますが、他人と築いた関係の中では完全に存在が消えることは無いのだということに今更ながら気づかされました。言葉にすると何とも陳腐ですが、フィルムの終わりには正直にそう感じたのです。


彼の出演作品を観た私の中にもマッティ・ペッロンパーは残っていきます。
否、「残っていて欲しい。」と強烈に思ってしまうのですね、彼の目を見ていると。

すごい俳優です。



今日のお写真は、会場で撮ったものを。

①会場前のロビーでパチリ。
非国民。_a0071240_23523197.jpg


色の感じも、空気も、レトロで良いです。


②会場内で上映前のスクリーンをパチリ。
非国民。_a0071240_23525856.jpg


スクリーンは小さめ。もともとこのスペースは映画館ではなく、映画館に併設されているラウンジなのです。


③椅子はこんな感じ。
非国民。_a0071240_23532538.jpg


バーカウンターとステージがあるラウンジで映画を上映していました。
だから椅子も学芸会風に並んでいるだけ。

もちろんお酒を飲みながらの鑑賞もOKです。
飲みながら、映画。最高です。笑。
by mysuomi | 2011-02-01 23:54 | 文化
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